Countdown
Chapter 6
爆発炎上した建物の前に島とたどり着ついた。
消火活動をしていた隊員に
「現在確認された人数は?」
「はい、宿泊予定の訓練生200名中180人までは確認できました。
先ほど10数名の訓練生が自力で出てきましたが、名前の確認はまだ…」
「わかりました。向こうで確認してきます」
島と二人で先ほど出てきた訓練生を確認しに行く。
僕らの姿を見た訓練生の一人が立ち上がったところへ島と駆け寄る。
「塚本、訓練艦青龍に乗っていた訓練生の確認は?」
「はい、青龍の訓練生、50名中47名は確認しました。
そのうち軽い火傷やスリ傷15名、先ほど司令部の医務室のほうへ行きました」
「で、確認の取れない3名の名は?」
島の質問に
「はい・・・航海部員の清水、戦闘部員の山根、機関部員の長谷、3名です」
塚本が言い終わると同時に小さくしたうちをした。
「それで、最後に三人を見たのは?」
「はい、同じ航海部員の三島が部屋の中で何か作っていたのを見たそうです」
「詳しく聞きたい、三島を読んでくれないか?」
「はい」
返事をして、三島のところへかけていく。
塚本の背中を見ながら島に
「やっぱりあいつ等だったか・・・
まったく、何を反抗しているんだか・・・」
と、ぼやくと
「言いたい事があれば言いに来ればいいのにと思っているだろう?
仕方ないじゃないか、あいつ等の親が元ヤマトのクルーを敵対視しているんだから・・・・
ほら、三島がきたぞ、詳しく聞くんだろ?」
「ああ」
「古代教官、島教官、航海部員の三島をつれてきました」
「三島です」
緊張しながら敬礼をした二人に答礼を返し
「三島、清水、山根、長谷の三人は何を作っていたかわかるか?」
聞かれた三島は、困った様な顔をした。
「三島、詳しく話してくれ。三人は何をしていたんだ?」
古代が三島に問いただすと
「はっきり見たわけではないので何を作っていたのかわかりません。
僕が見たとき清水が小さなドリンクビンに何かを入れていました。
その後で山根が口のところに何かを詰めていました。
もしかすると小さな次元発火装置だったのかもしれません。
長谷はそういっった物を作っては校庭の隅で実験していましたから・・・」
「どんな実験をしていたんだ?」
島の問いに
「敵が攻めてきたときに役に立つかもといいながら時限発火装置や、小さな火炎瓶を作っていました。
時限装置も小さなもので50センチほど校庭に穴が開きました。
あわてて埋め戻したので教官に怒られるとこはなかったようですが・・・・」
「材料を集めてココで作っていたんだな。古代どうする?」
「どうするって・・・火の勢いもだいぶ落ち着いてきたようだし、裏から回ってみようと思う。
三島、塚本と一緒に被害状況を確認してくれ。島、行くぞ」
「おい、古代。準備してからだ。そのまま現場に入れるわけないだろう?
最低限の準備をしてからだよ」
あわてて走り始めた古代に声をかける。
「ああ、そうだな。向うに予備のヘルメットと耐熱服があるからそれに着がえていこう。
三島と塚本は建物内部の見取り図を呼びだしてくれ」
「はい、すぐ準備します」
「島、行こう・・・」
「そう落ち込むな。三人とも無事非難しているはずだ」
乗組員を救出するためのふたりは準備を始める。
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